【close up 新鮮力】営業部 原田 〜きっかけはバイト先の農家で得た『知識の収穫』〜

原田 拓哉(はらだ たくや)●社内各部署で約3カ月間に渡る新入社員研修を終え、営業部へ配属となった期待の若手。技術営業として先輩たちと日本各地を飛び回る、忙しい日々を送っている。


まず、農業に興味を持ったきっかけを教えてください。

学生時代のアルバイトです。長期間働くリゾートバイトを探していて、沖縄のマンゴー・パイナップル農家を見つけたんです。よい経験だし、南国でリフレッシュもいいかな、と。割と軽い気持ちで、ふらっと行ったのが最初です。

農家でのアルバイトはどうでしたか?

単調な毎日が一転、沖縄では全く違う生活が待っていました。夏真っ盛りで収穫の最盛期。広大なパイナップル畑や、真っ赤な鈴なりのマンゴーは都会では見れません。ひたすら収穫作業をしながら、農家さんから現場のお話やアドバイスなど、多岐にわたり教えていただきました。

特に興味深かったのは、沖縄の農業ならではの話。日本では沖縄だけが亜熱帯地域のため、天気や栽培品目、栽培方法も本州の農業とは異なることを知り、違いがとても面白いなと感じました。

生まれて初めての農作業ですね。

作業も大変でしたが、暑さにやられました。朦朧とする頭で「なぜ、この人たちは農業を?」「なぜ、この暑い沖縄で?」と考えていました。

でも数日間、農作業を体感するうちに見えてきたんです。「苦労の先にある楽しさ。人や地域とのつながりが増す喜び。手塩にかけ育てた果物の素晴らしい出来。高価なマンゴーが収入につながること。」苦労以上に、いや苦労するからこそ、これだけのことが得られるのか…。自分にとって『知識の収穫』がいっぱい得られた農業アルバイトでした。

大学ではどのような勉強をしていましたか?

農業への興味が強まり、大学で「農業経営学」を選びました。授業で新規就農の農家さんを何件か訪問し、苦労した点や農業を選んだ理由、将来の方向性など、とにかく疑問点を質問していきました。

特に印象深い話は、地域外から移住してきた人がどのように地域に溶け込んでいったのか。農業に限らず、まず周りに自分を知ってもらって馴染んでいく。それには地域に奉仕する気持ちと行動が大事。「ここでどのように生きていきたいのか」が伝わって初めて地域の一員になれる、ということを教わりました。今、新人として同業者の方々と接する時、この学生時代の経験が大変役に立っています。

 


播種作業が農業の原点と気づき、「播種機」の独創性に惹かれる。


さて就職活動についてですが、当社を選んだ理由を教えてください。

一番は「独創的」だなと思ったからです。

農業機械といえばトラクター、コンバインをはじめ諸々ありますが、播種機に特化している。そこに他社には無い視点を感じました。これまでの農業アルバイトは収穫作業が多かった。考えてみれば播種って農業の原点ですよね。その需要についてや製品について、全てがすごく気になりました。

そして大手メーカーと比べ少人数だけれど、研究開発、農業事業など幅広く部署があり、海外にもグループ会社がある。社内のコミュニケーションが活発で、上司部下の関係性がすごく近いのでは?と思いました。今まさにその風通しの良さを実感しています。社内でばったり社長とお会いすることもあるのですが、気さくにお話ししてくださるのでびっくりしています。

営業部1年生としてのお仕事はどうですか。

先輩方と販売店さんへの納入指導や展示会に行っていて、出張が多いですね。即実践です。とはいえまだまだ先輩のアドバイスに頼る場面が多く、勉強の日々です。本社に戻ると事務作業も学び、そして時間を惜しまず、倉庫の実演機をチェックして機械の構造や使い方を学んでいます。お客さまにとっては、こちらが新人であろうとベテランであろうと関係ありませんので、早く一人前になれるよう気を引き締めて頑張ります。


(写真左)富山での展示会。先輩の助けを借りながら、お客さまの圃場の土質にあった播種機の提案をしました。(写真右)販売店さんへの納入指導。研修が役に立ちほっとしました。


仕事の中でやりがいを感じるところは?

農家さんと直接お話ししている時ですね。様々なご相談にお答えしながら、逆にこちらから質問しても皆さんきちんと答えてくださります。ちょっとした会話の中にも、ヒントがあったりします。そしてお話ししていると当社の機械が現場で動いている姿を想像でき、農家さんに役立つ仕事をしているのだと強く感じます。今後は作業現場へ行くことも多くなるので、とても楽しみです。

今の目標を教えてください。

とにかく今は知識と経験を深め、接客の技量を上げていくのが目標です。

ここで少しプライベートについて。趣味や休日の過ごし方を聞いてもいいですか?

歴史が好きで、学生時代から日本や世界各地の遺産を巡っています。あと休日にロードバイクで山を走るのも好きです。地面ではなくペダルを踏んで、登山をするような感覚で楽しんでいます。


最後に、学生さんや就活中の方々に向けてメッセージをお願いします。

私の場合、軽い気持ちで経験して得た『知識の収穫』が思わぬ人生の糧となっています。誰でも最初は自分の専門分野や気になる分野を見がちですが、「そこしか見ない」のは、すごくもったいない。学生という立場を利用できる今だからこそ、こだわり過ぎずいろんな分野を見た方が良いのではないかと思います。様々な業界や会社がありますので、視野を広げて就職活動をしてほしいです。