開発部 高山 定之より 〜麦用施肥播種機の進化形【RXG-Z】〜
100点満点の機械はない。それでも常に100点満点を目指し、気概を持って開発する。
販売開始以来、全国でたくさんのユーザー様にご愛顧頂いているクリーンシーダ「RX/RXG」シリーズ…使用されるエリアによって、実に様々な仕様(麦/ソバの播種・車速連動モーター駆動・大豆の密条播種・乾田直播・緑肥の播種 等々)で幅広くご利用頂いており、開発者として非常にありがたく思っております。しかしユーザー様のご要望全てにお応えできているのかというと、概ね好評ではありますが、残念ながら100点満点というわけではありません。
時代は流れ、農業の様子も変わってきました。作業従事者の高齢化、農地の集約、営農化促進、機械の大型化等々…製品も時代に沿った進化をしていかなければなりません。自分で実作業を見に行く機会や、営業マンからのフィードバックからヒントやご要望を吸い上げていきます。種子・肥料ホッパーの大型化や機体そのものの強度・耐久性アップなど、多種多様なご意見を頂く中で、一番多かったのが『ロールの開度調節が固くて大変!大豆と麦で都度調整するのが面倒!』というお声でした。ユーザー様からのこの声に対して、私は何としてでも応えなければいけない!という強い使命を感じました。
検討・製図・試作・試験、報告・連絡・相談、検討・製図・試作・実圃場試験。一つ一つ階段を上るように、決して踏み外さないように(笑)。そして構想から約3年、ついに今年販売までこぎつけました。ユニット毎に調整が必要だった施肥部と播種部のロール開度をそれぞれ『ハンドルひとつで全条まとめての調整を可能』にしたのです。
(写真:全条調整ハンドル部と取付ハンドル)
大豆・ソバ・麦の3作物(※最低3回は施肥播種量調整をしなければならない)で実際に『RXG』をご利用頂いていたユーザー様に、さっそく新製品『RXG-Z』を使って頂いたのですが、その時ユーザー様から自然とこぼれ出た笑顔は忘れられません。何物にも代え難く、本当にうれしかったです。以来、富山県・福井県・岡山県・福岡県などで、ご購入頂いたユーザー様を訪問させてもらいました。どの地区でも皆様にご好評頂けたので、ひとまず安心、感動しております。
しかし冒頭にも書きましたが100点満点の機械はありません。それでも常に100点満点を目指し、気概を持って開発し続けたいと思います。今後とも一層の叱咤激励を賜りますよう、どうぞよろしくお願い致します。
(開発部 高山 定之)
▶︎クリーンシーダ「RXG-Z」の詳細はこちらをごらんください。
(写真:RXG-7SZA 福岡県ユーザー様の圃場にて撮影)