【お客様ご紹介】滋賀県東近江市 脇坂農場 〜収量を安定させ、地域全体を守っていきたい。〜

琵琶湖の東に位置する滋賀県東近江市で、長年大規模な土地利用型農業を営む株式会社脇坂農場。代表の脇坂利則さんは父の跡を引き継ぎ、二代目としてさらなる規模拡大を展開されています。今回は脇坂農場を訪れ、現場からの生のお声を聞かせていただきました。


お伺いしてまず最初に目に入ったのですが、社屋に大きく「近江りよもん米」とあります。『りよもん』とは?

先代社長が『脇坂利右衛門(わきさかりよもん)』。つまり父の名前なんです。父が無農薬栽培にこだわってブランドを立ち上げ、早くから直売を始めました。

美味しいと評判の「近江米」は、「りよもん米」をはじめとした、滋賀県産のお米の総称ですね?

そうです。琵琶湖を擁する滋賀県は環境保全に特に力を入れている県です。きれいな水と肥沃な土壌で育まれた近江米は、環境にも配慮した安全で美味しいお米ですよ。

脇坂農場では何を栽培されていますか?

お米、麦、大豆、黒大豆(丹波黒)、早生黒豆、小豆、蕎麦など。出荷は直販が多いですね。徐々に規模が大きくなって、いつの間にか多くの繋がりができていました。圃場はまだまだばらけていますが、だんだんと集中してきました。(スマホのアプリを見ながら)この地図の、色がついている部分が、うちが栽培している場所です。高齢化で困っている集落から頼まれて、今後も徐々に面積が広がって、固まっていくと思います。

Z-GIS(JA全農 営農管理システム):圃場情報をインターネットの電子地図とリンクさせ、状況を記録できる。データはクラウド上に保管でき、複数名での管理や情報共有もできる。

アプリを使って管理されているのですね。

今は便利なアプリが沢山ありますよね。色々なシステムがあるので、自分に合ったシステムをしっかり覚えていかないと。Z-GISはエクセルのデータを取り込めるので管理しやすいです。

栽培面積が広くて点在していると、アプリは必須ですね。転作もされていますし。

国の指針で、徐々に麦、大豆を進めていきました。自分は今後どうしていくべきか…と悩んでいた時、ふと周りを見渡すと同じように頭を抱えている方が多くいた。そこで、困っている農家さんのところへ出向き、「私に作らせてもらえませんか?」と声をかけていったんです。だんだんと面積が増え、必然的に横のつながりも広がりました。すると他の地主さんからも頼まれるようになりました。

道の駅「マーガレットステーション」でも拝見したのですが、脇坂農場さんでは加工品も多く作られていますね。

加工品はおはぎ、味噌、赤飯、切り餅、神事用のお餅、冬季だけ甘酒も。すべて自社工場で作っています。

 


高速播種機に即ラブコール。このスピードは大きな戦力になる。

さて、こちらでは弊社の製品は何を使われていますか?

RXGとNTP。あとは野菜用のAPHもありますね。

高速播種機のNTPも早くから導入されています。

知ってすぐにラブコールしました(笑)。一番はスピードに魅かれたからです。これなら自分が理想とする期間内に作業を終わらせることができる、と。そして実際使ってみて、想像以上に播種精度が良かった。もう大好きになりました。大豆の国内供給量はとても少ないので、こういう製品がどんどん世に出て行ってほしい。収量は特に(北海道と比較して)本土側で変わってくるでしょうね。本土は梅雨があるので、このスピードは大きな戦力です。条件のいい時にさっと終わらせ、次へ進めます。悪天候で作業が重なると計画が立てにくいですよね。とにかく種を播かないと何も始まらない。

製品の気に入っているところはありますか?逆にここは改善してほしい!という点は?

どの製品もみんな大好きで使っています!全体的に良くできていて、もうそれが当たり前になりすぎているので、細かく言うとここは強化してほしいな、というところはあります。播種機メーカーさんではアグリテクノサーチの一択だと思っています。

ありがとうございます!周りを見渡すと今(取材:10月下旬)は大豆畑もかなり多いですね。

この辺りの農家さんは、ほぼみんなRXGで播いていますよ。RXGを使っている圃場は鎮圧がしっかりしているからブレがなく、きれいに栽培できていますね。

近年は気象変動も激しく、今まで通りの農業が難しくなってきたと言われています。実感はされていますか?

これは実感しています。例えばお米でいうと、パッと見ただけでは分かりませんが、よく見ると胴割れも見られるようになりました。管理方法や品種を考えながらやらないと怖いです。冷夏の時もあるだろうし、どう変化していくか予想が付かないのでよく見極めながら進めていく必要がありますね。

このような時代において、ずばりアグリテクノサーチに望むことは?

御社は播種機のトップランナーですから、これからも走り続けてほしいです。日本の農業を支えるメーカーとして、どんどん良い製品を世の中に出してほしいです。

最後に今後の目標を教えてください。

私は二代目で、父のお客様を引き継ぎました。しかし生まれてきた限り、自分の開拓したお客さんにも喜んでもらいたい。今、新しくお付き合いしてくれる方がどんどん増え、地主さんたちも本当に親切にしてくれます。これからもこの気持ちを持ち続けて頑張ります。
また、安定を大事にしたいと常々思っています。品質を保ち、今以上に収量を安定させ、地域全体を守っていけるようにしたい。地主さんたちは安心を求めて私に任せてくださっているので、その思いに応えられるように。そして良いカタチで次の世代へつなげていく事が目標です。

 


取材を終えて

熱い思いを語られる言葉の端々に、人柄の良さが感じられる脇坂さん。きっと地域の農家さま方も「この人なら信じられる」「この人に任せてみよう」と思われたのでしょう。現状に満足することなく、未来を見据えた経営に今後も期待できます。
それにしても今回の取材では、弊社の製品に対してのお褒めの言葉が多く、逆に恐縮してしまいました。気を引き締め直し、製品を通してしっかりお手伝いしなければなりません。脇坂さん、どうもありがとうございました。


株式会社脇坂農場●滋賀県東近江市園町1205

https://www.wakizaka-farm.com