スピードと精度に驚きの声!【NTP-6AFPで水稲乾田直播 実演レポート】
「速度を現行国産機の2倍」「稲乾田直播で点播」
これは2014年、農林水産省が担い手向けに実施した「新たに開発してほしい担い手向けの農業機械に関する調査」において特に要望の多かったお声です。規模拡大や作業時間短縮、コスト圧縮を図るための切実さが強く感じ取れます。そのご要望にお応えするべく農研機構とアグリテクノサーチが共同開発し、度重なる試験・改良を経て販売開始されたのが「高速汎用播種機」NTPシリーズです。今回は熊本県玉名市にお住いの木村様の乾田直播圃場にて行われた、クリーンシーダNTP-6AFPを用いた播種作業の実演をレポートいたします。
きっかけはインターネットの配信動画。直感を信じて迷わず問い合わせ。
熊本県で農業を営む木村様は経営規模の拡大を進める中、早い段階で乾田直播の可能性に注目されていました。検討を重ね、10年ほど前から他社の製品で稲の乾田直播を試みていたのですが、どうしても「点播ができない」「速度が遅く、もっと面積を拡大したいが時間の確保ができない」といった悩みが解消されず悩まれていました。
そんなある日、インターネットの『アグリテクノサーチ公式チャンネル』で当社が配信している「高速汎用播種機NTP」の動画に出会います。正式に販売される直前のプロトタイプ(試作機)の動画を視聴し、木村様は直感的に「これだ!」と思われたそうです。お問い合わせをいただき、木村様の乾田直播圃場で実演することとなりました。
②条間30cm×株間24cm
③10a播種量4kg
④施肥量60kg(表面施肥:25kg、溝内施肥:35kg)覆土有り
⑤播種深さ2〜3cm
⑥水稲栽培面積20ha(乾田直播:10ha、移植:10ha)
*定期的に乾田圃場と移植圃場を入れ替え
⑦乾田直播経験数10年
⑧3月頃にプラウ耕、5月20日頃にレーザーレベラーとパワーハローにて整地
⑨実演日5月30日
⑩播種後20-30日後に入水
⑪入水前に乗用散布ブームスプレイヤーで除草剤を2回散布
⑫入水後の管理は、基本的には田植(移植)と同じ
「想像以上に速い!」順調に進む実演に、急遽追加のご要望。
当初の予定では、とりあえず実演は30aでした。40分程度でほぼ順調に播種作業を完了したのですが、そのスピードに木村様が驚かれ思わず一言「これは想像以上に速い!」。きちんと点播できているかの確認作業も行っていたので、「こんなスピードで、しかも精度の良い点播ができるなら、ぜひ2.5haまでやってくれないか?」というご要望までいただきました。よろこびのお声にお応えする形で、急遽面積を拡大し作業続行となりました。その後も作業は順調に進み、最終的には2.5haを5時間程度で終える事ができました
実演後、木村様からいただいたご感想。
「動画を見てある程度の想像はしていたのですが、実際に高速作業を間近で見て、精度の良い点播も確認することができ、そのスピードと精度には本当に驚きました。近年、私の周りでもリタイヤする農家が多く委託がかなり増えてきているので、面積拡大対応にこれは良い。実は80歳になる父と一緒に作業をしているのですが、この先どう対応していこうかと悩んでいたんです。しかしこれなら行ける、と確信を持ちました」
(写真左上)播種直後の圃場。(写真左下)播種から約1ヶ月後の生育状況。(写真右)播種から約4ヶ月後。強い台風に見舞われたが、点播なので倒伏しにくく影響は最小限に止まった。